2.3 沿岸航行援助情報システムの伝送メディア
陸上の携帯電話/自動車電話はNTTドコモのほかDDI系のセルラー電話、日本移動通信(IDO)、デジタルホン社、ツーカーホン社が提供しており、その利用は急激に増えている。これらの電話は沿岸部でも使用可能である。また、NTTドコモについては衛星中継(サテライトオプション)を利用して広範囲で使用ができるので今後益々多く使用されるようになるだろう。
以上の点より今後の海上用の伝送メディアとしては携帯電話と衛星電話の対応を考える必要がある。
これらの電話では携帯電話の場合データ伝送速度は9600bps、衛星電話の場合はデータ伝送速度は4800bpsであり、現状では高速の大量のデータ伝送には向かない。したがって、海上の伝送メディアに対しては伝送速度4800bpsの制限からテレホンサービスとFAXサービスを行うことが適当である。
このデータ伝送速度の制限を考えると、インターネット用としては現状では高速伝送が必要な陸上用の大容量の図形画面を含むグラフィックバージョンと小容量の文字・数字を主とした海上用のテキストバージョンの2つのサービスを選択して利用できるようにする事が望ましいと考えられる。
NTTドコモの広告(日本経済新聞11月15日)ではディジタルムーバーを使って28.8kbpsのパケット通信サービスやスムーズな動画のサービス用として1〜5Mbpsの通信も推進中と伝えているし、今後の伝送メディアの進歩によって利用の費用や技術的な条件は変わるので、この事情も変わってくるかもしれない。
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